
梅雨が近づくと、いつもより部屋がじめっとして、収納の中もなんだか落ち着かない…そんな経験はありませんか? この季節は湿度や気温の差が大きく、収納内に湿気がたまりやすく、においのもとやカビの原因にもなりやすい時期です。 お気に入りの洋服がくったりしたり、革製のバッグに白い跡が出てしまったりすることもあります。紙や布類も湿気を吸って波打つなど、知らないうちに少しずつ変化してしまうのです。
そんなトラブルを防ぐためには、梅雨が始まる前にしっかり準備しておくことが大切です。 今回の記事では、梅雨前に見直しておきたい収納ポイントを3つに絞って、初心者さんでもすぐに実践できるコツとあわせてご紹介します。 どれも特別な道具を使わずにできる内容なので、今日から気軽に始められます。 小さな工夫でお部屋がすっきりして、梅雨の時期も快適に過ごせますよ。 ぜひ、あなたのおうちの収納見直しの参考にしてみてくださいね。
梅雨になると収納が乱れやすい理由

梅雨は湿度が80%以上になることもあり、家中全体が湿気を含みます。 この湿気は、収納内にたまると服の黄ばみやにおいの元になります。 特に、クローゼットや下駄箱、押し入れのように扉を閉めっぱなしにしている空間は、風が通りにくいため注意が必要です。 また、家具や収納ボックスを壁にぴったりつけてしまうと、湿気の逃げ道がなくなり、壁面との間に結露が発生することもあります。 湿気がこもると、洋服だけでなくバッグや靴、紙製品などにも影響が出て、知らないうちに変色や劣化が進んでしまうのです。
さらに、湿気が多いと虫も発生しやすくなります。衣類を食べる虫やダニは、暖かく湿った環境が大好き。収納を清潔に保つことで、これらの小さなトラブルも防ぐことができます。
収納トラブルを放置するとどうなる?
カビや湿気を放置すると、温湿度の差で物が傷みやすくなります。 たとえば、お気に入りの服に白っぽいカビが出たり、革小物がべたついたりすることも。 ほんの数週間で状態が変わることもあるため、早めの対策が大切です。 湿気がたまると嫌なにおいも発生し、気づかないうちに部屋全体に広がることもあります。 そのため、梅雨前に一度見直しを行い、収納の中の空気をリセットしてあげることがとても重要なのです。
収納見直しポイント1:湿気対策を徹底する

湿気対策のキーポイントは、「収納にためない」ことです。 使わないものや出し入れしないものは一旦べつに出して、内部を乾燥させましょう。 たとえば、天気の良い日に収納の扉を開け放して風を通したり、除湿剤を定期的に入れ替えたりするだけでも効果があります。 また、収納内に新聞紙や重曹を置いておくと、余分な湿気を吸い取ってくれるのでおすすめです。
湿気がたまる原因を知ることも大切です。収納に詰め込みすぎると空気が循環しなくなり、湿気が逃げにくくなります。 収納の中身を見直して、「これ本当に必要?」と問いかけながら整理してみましょう。 収納スペースを7割程度に保つと、風がよく通って湿気もこもりにくくなります。
- 除湿剤は「位置を変える」だけで効果UP。収納の奥や下段など、空気が動きにくい場所にも配置すると◎。
- 紙箱や布のカゴは湿気を吸いやすいので、樹脂ボックスやプラスチック製に切り替えましょう。
- 月一度の「空気入れ替え」で常にさわやかに。扇風機やサーキュレーターを活用するとより効果的です。
また、除湿だけでなく「湿気を呼び込みにくい環境」をつくることも大事です。 床との間にすのこを敷いたり、収納内にシリカゲルを入れておくと、湿度の変化を穏やかにできます。 特に木製家具や紙素材のものは湿気に弱いため、防湿シートを敷くのもおすすめです。
除湿グッズのおすすめ
- 掛けるタイプ:クロゼットに最適。服の間にかけておくと、湿気を吸収してくれます。
- 粉末タイプ:くつ箱や小さめの収納にぴったり。こまめに交換すると効果が続きます。
- 炭タイプ:におい対策も可能で、玄関や押し入れにも使いやすいです。
- シリカゲルタイプ:繰り返し使えるので経済的。電子レンジで乾かして再利用できます。
収納見直しポイント2:通気性を確保する配置ルール

収納をすっきりさせるコツは、風の通り道をつくることです。 壁からボックスを3cm離すだけでも湿気のたまり方が大きく変わります。 このわずかな隙間があることで空気が動き、湿気がこもりにくくなり、カビの発生を防ぐことができます。 収納全体の印象も明るくなり、掃除がしやすくなるメリットもあります。
また、通気性を高めるためには「ものの詰め込みすぎを防ぐ」ことも大切です。 収納の中に余白をつくることで風の流れができ、湿気が滞留しにくくなります。 衣類や寝具を詰め込みすぎると、風が通らないだけでなく、取り出しにくくなるため日常的な使い勝手も悪くなります。
- ハンガー間隔は指二本分あける:風通しが良くなり、乾きやすくなります。
- 布団や服を突っ込まない:押し込みすぎは湿気の原因。ゆとりを持って収納を。
- 下駄箱にはスノコやラックを設置:床から離して湿気を逃がす工夫を。
- 扉付き収納は定期的に開ける習慣を:空気を循環させましょう。
さらに、通気をよくすることで防臭・防虫効果も高まります。空気がよどまない環境では、においがこもらず、害虫が発生しにくくなります。 収納スペースの下や奥に、炭や竹炭パックを置いておくと、においと湿気を同時に吸収できて一石二鳥です。
雨の日でもできる通気リセット法
雨の日でも、ちょっとした工夫で通気をリセットすることができます。 除湿機やサーキュレーターを使って家中に空気を流すだけでOK。 扇風機を使って収納の中に風を送り込むのも効果的です。 また、エアコンのドライモードを30分ほど使うだけでも湿気を大きく減らせます。 暑い日は一瞬だけ全窓を開けるのも効果的で、外気の入れ替えが気分転換にもなります。
可能であれば、収納内の配置も季節ごとに少し入れ替えましょう。 よく使うものを手前に、あまり使わないものを奥に置くことで空気の流れが自然に生まれ、通気性の良い収納を維持できます。
収納見直しポイント3:カビを防ぐ掃除ルール

カビを防ぐには、まず「ホコリをためない」ことが大切です。 収納内にたまった小さなほこりも、湿気と絡むとカビの温床になります。 そのため、普段からこまめな掃除をする習慣をつけておくと安心です。 特に押し入れやクローゼットの隅、下駄箱の底など、見落としがちな部分を意識してチェックしましょう。
掃除をする際は、単にほこりを取るだけでなく「カビの原因を減らす」工夫を取り入れるとより効果的です。 例えば、アルコールスプレーを布に含ませて拭くと除菌効果があり、カビの繁殖を防ぎやすくなります。 また、掃除のタイミングを決めておくと続けやすく、梅雨時期でも快適な収納を維持できます。
- 毎週一回、収納を開けて空気を入れ替える:湿気を逃がして内部をリフレッシュ。
- 梅雨入り前に「防カビチェックリスト」を使って内部を丁寧に拭き掃除。炭や重曹を置いておくと、湿気取り効果が長持ちします。
- 掃除は「太陽が出ている日」が効果的。晴れた日は自然乾燥もしやすく、仕上がりもぐっと良くなります。
さらに、掃除のときには収納内の配置を少し変えるのもおすすめです。 物を動かすことで空気が循環し、湿気やほこりがたまりにくくなります。
天気で決める掃除タイミング
- 晴れの日:アルコール拭きで除菌しながら清潔に。衣類も一緒に風通しをして乾かすと◎。
- 曇りの日:整理整頓や数の見直しを中心に。ゆっくりと収納の中を点検しましょう。
- 雨の日:除湿機を動かして湿気を抑えるほか、扉を少し開けて空気を回すのも効果的。
収納グッズ・アイテムでさらに快適に

無印やニトリ、100均などで手軽にそろう「梅雨向け収納グッズ」も見逃せません。 例えば…
- スノコ:下駄箱や押し入れの底に敷いて通気を確保。木製やプラスチック製など素材を選ぶことで、デザインや扱いやすさも変わります。
- ワイヤーラック:クロゼットの下段に風の通り道を作るだけでなく、収納力を上げることもできます。小物やバッグを整理するのにも便利。
- プラスチックボックス:湿気を吸いにくく、掃除もしやすい。透明タイプを選べば中身が見やすく、衣替えのときにも重宝します。
- 防湿シート:衣装ケースや棚に敷いて湿気をブロック。カビやにおいを防ぎながら収納スペースを清潔に保ちます。
- 炭や竹炭グッズ:自然素材で湿気とにおいを同時に吸収。見た目もナチュラルで、インテリアになじみやすいのが魅力です。
これらを組み合わせることで、収納全体の通気性が良くなり、湿気対策の効果が長持ちします。 さらに、アイテムをうまく選ぶことで「見せる収納」としても楽しめます。 おしゃれな収納ボックスやバスケットを使えば、実用性だけでなく見た目の満足度もアップ。
また、収納グッズを選ぶときは「使う場所」「収納するもの」「頻度」に合わせて選ぶのがポイントです。 たとえば、押し入れには軽くて出し入れしやすいボックス、クローゼットには吊り下げタイプなど、使い方に合ったものを選ぶと無駄がありません。 さらに、防湿シートや除湿剤を組み合わせることで、梅雨時期だけでなく一年を通して快適に過ごせます。
梅雨明け後にやる収納メンテナンス

梅雨明けのタイミングは、収納をリセットする絶好のチャンスです。 長く続いた湿気の季節を終えたこの時期に、収納の中をしっかりと見直すことで、夏から秋にかけても快適な空間をキープできます。 梅雨時期に活躍した除湿剤や防カビ剤は交換しておきましょう。古いまま使い続けると効果が薄れ、かえって湿気を吸った状態で逆効果になることもあります。
また、収納の中身も一緒に点検してみてください。使用頻度の少ないもの、季節が変わって使わなくなったアイテムを一時的に別の場所に移動することで、風通しが良くなります。 衣類の場合は、収納前に日光に当ててしっかり乾かすことが大切です。わずかに湿っているだけでも、収納後のにおいやカビの原因になることがあります。
- 除湿剤・防カビ剤の交換タイミング:梅雨明け〜夏の初めが目安。新しいものに取り替えて効果をリセット。
- 夏物衣類の一時収納ポイント:風通しの良い場所でしっかり乾かしてから収納し、防虫剤を一緒に入れると安心。
- 収納メモ術でリバウンド防止:使ったグッズや配置をメモしておくと、来年の準備がスムーズになります。
- 収納棚やケースの拭き掃除:アルコールシートで軽く拭き上げ、湿気を残さないよう乾いた布で仕上げるのがおすすめです。
失敗しない「季節の衣替え」ルーティン
- 梅雨明け→乾燥日→収納のゴールデンタイミングを意識し、湿気がない日にまとめて衣替えを実施。
- シーズンごとに“しまう前点検”をルール化し、カビやにおいを防止。特に革製品や布製品は陰干しをしてから収納。
- 不要な衣類は処分して、収納スペースに余裕を作る。スペースができると通気性が上がり、次の季節もすっきりした環境を保てます。
まとめ|“湿気・通気・掃除”の3つで梅雨を乗り切ろう

- 湿気をためない:除湿剤や換気を習慣にして、湿度をコントロールすることがカビ防止の第一歩です。
- 通気を確保する:収納スペースに少しの隙間をつくり、風の流れを意識するだけで湿気のこもり方が変わります。
- 掃除でカビを予防する:ほこりや汚れをためないことで、菌の繁殖を防ぎ、清潔な空間を保てます。
これらの3つの基本を意識するだけで、梅雨の時期でも収納スペースが快適に保たれます。 さらに、季節の変わり目ごとに収納を軽く点検することで、年間を通して湿気やにおいを防ぐことができます。 小さな工夫が重なって、心地よい空気とすっきりとした空間を生み出します。
今日から始められる小さな見直しで、梅雨のジメジメを防ぎ、快適な収納空間を保ちましょう。 湿気を味方にしながら、やさしくお部屋を整える暮らしを楽しんでくださいね。